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高尾山のキャンドルナイト

1 梅雨の6月19日、虔十の会と拓殖大学長坂ゼミの共催で「高尾山のキャンドルナイト」が行われた。この日は台風6号が近づいていたが、幸い天候にも恵まれ「キャンドルナイト日和」になった。



場所は裏高尾にある日影沢キャンプ場、ここは昨年の11月に「TENGU FESTIVAL」が開催され、多くのアーティストや観客が集まった場所。高尾の自然の中でその素晴らしさを感じ、道路建設の愚かさを多くの人に伝えたいという趣旨はキャンドルナイトでも同様だ。



この日は夕方6時からスズキキヨシさんを講師にしてワークショップとして手作りオカリナ教室が行われた。6月のこの時間はまだ明るい。手元が見えやすいうちに楽器をつくる。出てきたのはひょうたん。下の部分に穴を空けて音が出るようにする。フーっと息を吹き込むと、不思議な音色が森に響き渡る。



ひょうたんオカリナが出来上がる頃にはあたりも徐々に暗くなっていた。会場の灯りはろうそくと月の光だけ。普段ろうそくだけだと暗く感じてしまうが、この日ばかりは明るく感じる。その明るさも電気のそれとは違う、そこはかとないやわらかさをもったものだ。



三々五々集まってきた人たちもまた様々な楽しみ方をしている。できたばかりのオカリナを楽しんでいる親子、持参のアコースティックギターを弾いている若者、出店で買ってきた食べ物を肴に薄暗闇の中でお酒を飲んでいるお父さん、ろうそくの明かりに見とれている女性、それぞれがそれぞれの時間を満喫しているようだ。



完全な真っ暗闇に包まれた夜8時、オカリナや皆が持ってきた様々な楽器でリズムセッションが始まった。川の音や鳥の声、木々が擦れあう音などの自然がもともともっている音と、オカリナやジャンベの音が高尾の夜の闇に溶け込んでゆく。



2 リズムセッションが一段落し、主催者から圏央道問題についてのMCが入る。豊かな自然に囲まれている裏高尾では今、その環境を破壊しようとする工事が進められている。圏央道という高速道路が、山を串刺しにしようとしているのである。この静かな山に、車の騒音は似合わない。この美しい山に、コンクリの柱は似合わない。「高尾山を守りたい」。この場にいた誰もがそう感じていたはずだ。自然を享受するだけではなく、それを次の世代へ引き渡す責任があることをこの場で実感した。



3 夜10時には一旦解散となるが、まだまだ多くの人が残っている。スタッフもこの頃にはようやく一息。ろうそくの灯りをようやくゆっくりと眺められたようだ。この日は川沿いではホタルも見ることができたらしい。



こうして高尾の夜は更けていったが、次の日は地元の農家の手伝いで梅もぎを行なう予定。高尾を満喫する休日はまだまだ続く。



(こうたろう)



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    2004年06月19日 Posted by虔十の会(ケンジュウノカイ) at 14:28 │Comments(0)キャンドルナイトin高尾山

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